母親の実家から贈るのが一般的な習慣です。
昔は嫁入り道具の雛形として婚家へ贈ったという意味もあったためです。
(参考文献:日本人形協会「にんぎょう日本」)孫が女の子なら母方、男なら父方となっている地域もあるようです。
ただ、最近では核家族化、少子化といった事情があるためか、それぞれの実家が相談の上で折半するケースも少なからずあります。
男親の実家からは、お雛様のお迎え人形として市松人形を贈ることも広く行われています。また、業界としても市松人形をおすすめしています。
平安天鳳作 宵雛人形(お雛様のお迎え人形)経済活動や交通機関が発達した現在、父方母方で習慣が異なる事例も多くなりました。お子様の成長を願うお祭りだということを第一に念頭に置いて、十分な相談や打ち合わせをして下さい。
双方の良いところ取りをした折衷案、費用の折半、住居地の習慣を基準にする、等々方法はいくらでもあります。習慣にこだわりすぎてもよくない場合があります。柔軟に考えましょう。
なお、これに関連して、親戚、友人といった立場からのお祝いとしては、舞踊人形、市松人形または羽子板飾り等を贈ることが一般的であることも併記しておきます。
色々な事情で、子供の頃にお雛様がなかった方が、大人になってから、ご自身のために人形をお買い求めになる例が多々みられます。
弊社の「帯地から作る雛人形の準オーダーメイド」サービスでは、戦後の日本が貧しかった頃に子供時代を過ごされた方がご利用になる例が過去に数件ございました。
最近のケースですと、子供の頃に買ってもらった物とは別に(あるいは処分されて)、自分のために(自分へのご褒美?)ご自身で新規でお買いなる方もおいでになります。
また、まれではありますが、雛人形のコレクター・蒐集家の方もいらっしゃいます。