天鳳堂資料室
注

雛人形は分業制

雛人形は各部品毎にそれ専門の職人さんがいます。

頭を作る「頭師」、衣裳を着つける『着付師」あるいは「振付師」が代表的です。

他には、扇子や杓、雛道具などの小道具類、屏風や雪洞、人形の胴、一刀彫の手足など、さまざまな職人さんの手が加わっています。ある意味、日本の物作りが凝縮されているといってよいかもしれません。

「人形師」というのは、これら各パーツを総合して一つの飾りを作り上げる、いわばプロデューサーとかプランナーの役割の人を指します。個人の場合もあれば、工房全体やお店の場合もあります。

平安天鳳は着付師(振付師)でもあり、人形師でもあります。

前者の立場では、他の人形師さんへ衣裳を提供し、後者の立場では、ひな飾り(セット商品)等を企画・構成しています。

平安天鳳作ひな人形・全国取扱店リスト
天鳳堂直営店のご案内

チェックポイント 其の参:男雛(殿)のつくり

■男雛は背中で語る?

男雛の衣装構成

 チェックポイント

 4「下襲の裾

 5「石帯と魚袋

 6「

■ポイント4:「下襲の裾(しもがさねのきょ)」

高級な人形の場合、刺繍が施されていることが多いようです。

長さは着ている人の身分によって違います。身分が高ければ長くなります。

■ポイント5:「石帯(せきたい)と魚袋(ぎょたい)」

石帯と魚袋石帯は装束がはだけないよう腰に絞めた牛革の帯です。飾り物の石をつけたことから石帯と呼ばれます。

魚袋とは、石帯につける飾りで、行事の際に着けるのが普通です。魚の形をした符の袋で、公卿は金、殿上人は銀とされていました。

たいていの普及品では省略されます。付属している場合は材質(牛革製、木製など)にも注目しましょう。

■ポイント6:「足」

ひな人形の足ひな人形の足(廉価品)

飾ってあると全く見えないのですが、足も重要なポイントです。

プラスチック製か木製かが分かれ目です。

ひっくり返したついでに、注目してもらいたいのが袴の腰ひもです。(左図の緑丸部分)こういった細かいところでも、高級品はきちんと処理しています。


 ←其の貳:姫のつくり 其の肆:頭→