雛人形は分業制
雛人形は各部品毎にそれ専門の職人さんがいます。 頭を作る「頭師」、衣裳を着つける『着付師」あるいは「振付師」が代表的です。 他には、扇子や杓、雛道具などの小道具類、屏風や雪洞、人形の胴、一刀彫の手足など、さまざまな職人さんの手が加わっています。ある意味、日本の物作りが凝縮されているといってよいかもしれません。 「人形師」というのは、これら各パーツを総合して一つの飾りを作り上げる、いわばプロデューサーとかプランナーの役割の人を指します。個人の場合もあれば、工房全体やお店の場合もあります。 平安天鳳は着付師(振付師)でもあり、人形師でもあります。 前者の立場では、他の人形師さんへ衣裳を提供し、後者の立場では、ひな飾り(セット商品)等を企画・構成しています。 |
チェックポイント
4「下襲の裾」
5「石帯と魚袋」
6「足」
高級な人形の場合、刺繍が施されていることが多いようです。
長さは着ている人の身分によって違います。身分が高ければ長くなります。
石帯は装束がはだけないよう腰に絞めた牛革の帯です。飾り物の石をつけたことから石帯と呼ばれます。
魚袋とは、石帯につける飾りで、行事の際に着けるのが普通です。魚の形をした符の袋で、公卿は金、殿上人は銀とされていました。
たいていの普及品では省略されます。付属している場合は材質(牛革製、木製など)にも注目しましょう。
飾ってあると全く見えないのですが、足も重要なポイントです。
プラスチック製か木製かが分かれ目です。
ひっくり返したついでに、注目してもらいたいのが袴の腰ひもです。(左図の緑丸部分)こういった細かいところでも、高級品はきちんと処理しています。
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