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雛人形を飾る時期、しまう時期

■いつ飾るのがよいか

立春(節分の翌日)から2月中旬にかけてが良いでしょう。

遅くとも雛祭りの1週間前までには飾り付けを済ませておきましょう。

旧暦で行う地方や、新暦で出して旧暦まで飾るなど、地方によって異なることがありますので、地方の習慣は確認しておきましょう。


季節の節目の行事ですので、暦の上では「立春」が一つの目処となります。

立春はカレンダーに書かれていない場合もあって、ピンと来ないかもしれません。そのときは「鬼は外、福は内」の「節分」の翌日と覚えておくとよいでしょう。

追儺(おにやらい)の豆まきで厄を払い、清めたところで春を迎え、お雛様を飾るという流れになります。

国立天文台・天文情報センター暦計算室サイトによると、太陽黄経が315度になる日が立春とされています。

これに従い計算すると、2024年までは、毎年2月4日が立春となるようです。(ただし、未来の日付はあくまでも予測となりますので、上記サイト等でご確認下さい。)


日柄は大安吉日がよいとされますが、あまりこだわらなくても大丈夫です。

少なくとも、購入と配達に限って言えば、大安吉日を避けても全く問題ありません。混雑の点を考えれば、むしろ避けた方が良い場合もあるでしょう。日曜休日も同様です。


雛飾りを注文した初めての年については、誤配や破損・欠品のチェックも重要です。お披露目もあるでしょうし、時期が多少早くても大丈夫です。もし不備があったら早めにお店に連絡しましょう。

→ 関連情報「五月人形を飾る時期、しまう時期

■何時しまうのがよいか

3月3日が終わったら片付ける地方が多いのですが、旧暦まで続けて飾る地域もあります。

2週間を目安に、新暦なら3月の中旬頃まで、旧暦なら4月中旬くらいまでの「天気の良い日」を選んで収納しましょう。


節句は季節の節目です。節目を越えていつまでも出しておくものではありません。衣替えを過ぎても冬物を着ているのと同じようなもの、と言えばわかりやすいでしょうか。

こちらも大安吉日を選ぶ必要はありません。


お天気の良い日をおすすめするのは、湿度が低いことが理由です。とりわけ高級雛人形は絹の使用量が多く、絹にとっての大敵「湿気」を避けることが大切だからです。

昔の雛祭りは旧暦で行っていたため、現在の暦で言えば3月下旬から4月中旬くらい(換算上、年によりずれが生じます)に3月3日がめぐってきました。まさに春の行事だった訳です。

旧暦の場合、雛祭りの後は、梅雨をひかえ、天気がだんだん不安定になりはじめる時期がやってきます。そのため、早めにしまうようにとされていた面もあるのでしょう。

現在は旧暦より1ヶ月ほど早く、まだ冬の寒さも残る時期で、空気も乾燥しています。旧暦の場合と比べれば時間的なゆとりは十分あります。急ぐことより丁寧な扱いを心がけましょう。

旧暦で雛祭りを行う地方の場合は、片付けをやや急ぐ必要があるかもしれません。ただ、日本は南北に長いので、季節の到来には地方により時間的なずれがあります。お住まいの地域の風土に合わせて考慮すべきです。そういう意味で一番良いのは、地方の習慣に合わせることでしょう。

この点については、「ひな人形の保存」の記事も併せてお読み下さい。

追記:風通しの良い場所での収納がよいとされていますが、3月下旬ともなると暖かい日も増える一方、春一番や黄砂がやってくる時期になります。とくに黄砂については、ここ数年、飛来量が著しく増えているようなので、この時期が来るまでに片付けるか、換気に十分気をつけるようにしましょう。


よく、早く仕舞わないと「婚期が遅れる」という言い伝えを耳にします。季節の節目が変わってもだらだら出しっぱなしにすることへの戒めの意味があったのかもしれませんが、婚期云々については、神道や陰陽道、あるいは仏教思想に基づいた明確な根拠はありません。俗信・迷信の類といっていいでしょう。

慌てて仕舞うことよりも、お人形を丁寧に扱うことを優先させて下さい。

 

加筆2010年2月8日
追記2010年3月23日
追記2012年2月2日